熱中症に対する教育や訓練
現場責任者や職長だけでなく、作業者に対しても、熱中症の症状・予防方法、救急措置、災害事例などの労働衛生教育を行うことが重要です。
熱中症が発生するしくみや、緊急時の対応を知っておくことは、作業員の命を守ることにつながります。
また、体調不良を申告しやすい環境や、気軽に相談できる雰囲気をつくっておくこと、日頃から救急措置の訓練を行っておくことも大切なことです。
労働衛生教育
2026年3月の「職場における熱中症防止のためのガイドライン」では、熱中症予防のために、対策に関わる熱中症予防管理者、職長等現場で作業従事者を指揮する者及び作業従事者に対して、各3つの教育が示され、それぞれに労働衛生教育を行うことを推奨しています。
(1)熱中症予防管理者に向けた教育 ※必要に応じて衛生管理者や安全衛生推進者も受講することが望ましい。
熱中症予防管理者に選任予定の方等に向けた教育(カリキュラム時間3時間45分)
→ 当協会の一般講習 「熱中症予防教育(熱中症予防管理者向け)」
→ 当協会のオンライン講習 「熱中症予防教育(熱中症予防管理者向け)」
(2)職長等の現場で作業従事者を指揮する者に向けた教育
作業現場で指揮する職長等の方に向けた教育(カリキュラム1時間)
→ 当協会の講習 「熱中症予防教育(職長等現場指揮者向け)」
※「熱中症予防教育(熱中症予防管理者向け)」の教育でも代替可能
(3)作業従事者向けた教育
現場で作業する労働者に向けた教育で、短時間で、繰り返すことが望ましい教育
特にカリキュラム時間等の規定はないが、教育事項「熱中症の症状」として、熱中症の概要 、職場における熱中症の特徴、体温の調節、体液の調節などの範囲を示している。
当協会では、無料WEBコンテンツに「作業従事者向け教育」として、動画(約30分程)をご用意しております。動画を見ていただくことで、作業する皆様への教育としてご活用いただければと思います。
→ 無料WEBコンテンツ 「熱中症予防教育「作業従事者向け教育」動画・資料」
※無料でご使用いただけますが、ご使用の場合には使用許可申請をお願いします。
熱中症予防管理者等の業務
事業者は、事業場における熱中症防止に係る責任体 制の確立を図ることとされており、そのために衛生管理者、安全衛生推進者、衛生推進者又は熱中症予防管理者に対し、次の業務を行わせることとされています。
(ア)作業に応じて、適用すべきWBGT基準値を決定し、併せて衣類に関しWBGT値に加えるべき着衣補正値の有無を確認すること。
(イ)WBGT値の低減対策を検討し、その実施状況を確認すること。
(ウ)入職日、作業や休暇の状況等に基づき、あらかじめ各作業従事者の暑熱順化の状況を確認すること。なお、あらかじめ暑熱順化不足の疑われる作業従事者は第3の3の(2)に示す暑熱順化プログラ ムに沿って暑熱順化を行う必要があること。
(エ)朝礼時等作業開始前において作業従事者の体調及び暑熱順化の状況を確認すること。
(オ)作業場所のWBGT値の把握と結果の評価を行う。事業者は、評価結果に基づき、必要に応じて作業時間の短縮等の措置を検討すること。
(カ)職場巡視を行い、作業従事者の水分及び塩分の摂取状況を確認すること。
(キ)退勤後に体調が悪化しうることについて注意喚起すること。
(ク)熱中症に関する労働衛生教育の実施状況を確認すること。
熱中症の事例
【事例1】
(50代男性/7月上旬に発生)早めの昼食を摂った後の午前11時から暑熱職場で作業を開始。2人の作業者で交替で麦茶を摂りながら作業していた。作業で大量の汗をかいていた午後3時に右手と両足が筋けいれんを起こし、動けなくなって医療機関を受診した。以前から糖尿病を指摘されていたが未受診であり治療は受けていなかった。
【事例2】
(20代男性・7月中旬に発生)午前10時前から炎天下で高負荷の作業に従事した。午前11時半ごろに気分不良とふらつきが出現し、医療機関を受診した。休憩はなかったがスポーツドリンクを合計3杯飲んだ。体調不良はなかったが、前日夜に飲酒があり、朝食を摂っていなかった。
【事例3】
(40代男性・8月上旬に発生)午前8時半から炎天下で高負荷の作業に従事した。午前9時半までに大量の発汗があった。午前10時半から10分間ほど炎天下の車中で休憩した。休憩後に再び炎天下で作業を行った。午前11時半にめまいと虚脱感を自覚し、自発的に休憩したところ手足のしびれが出現し動けなくなって医療機関を受診した。朝食は摂っており体調不良はなかったが、前日から睡眠不足であった。
その他の事例は、下記リンクをご覧ください。
職場でおこる熱中症|職場における熱中症予防情報 (厚生労働省HP)
受講者様のご希望に合わせ、以下のタイプの講習会もご用意しています
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