災害事例②

【災害事例2】
 携帯用グラインダのといしを交換後、試運転中にといしが割れて被災

【発生状況】

災害発生当日、農業用運搬機械の鋳物部品のバリ取り及び仕上げ研磨作業を行なうことになっており、朝から作業者Aは、圧縮空気で駆動する携帯用のエアーグラインダーを用いてこの作業に従事していた。午前中の作業を終え、午後の作業を開始して間もなく、グラインダーのといしが摩耗してきたため、といしを交換することにした。

Aは、使用していたといしを外し、廃棄物保管所の容器の中に捨てようとした際、容器周辺の床の上に別のといしが落ちているのを見つけ、このといしを拾って観察したところ、まだ使える状態だと判断し、このといしをグラインダーに取り付けた。

Aは引き続き作業を行なう準備のため、グラインダーの試運転を行っていたところ、突然といしが破裂した。

【詳細状況】

破裂したといしは、オフセット形の外径100mm、厚さ6mmのものであり、フランジの取付状態に異常はなく、また災害発生時の使用空気圧、使用周速度も許容範囲内であったが、別の作業者が以前に廃棄物保管場所の容器の中に捨てたものが飛び出し床に落ちていたものであった。この容器には蓋はなく、廃棄されたといしにも廃棄物であることを示す表示等はされていなかった。また、グラインダーのといし周面には厚さ1.5mmの鋼製覆いが設けられていたが、約240度の開口部があった。

なお、Aは、研削といしの取替えまたは取替え時の試運転の業務についての特別教育を受けたことがなかった。

【原因】

この災害の原因としては、次のようなことが考えられる。

1.摩耗したといしを交換する際に、新品のものではなく、廃棄物保管場所の容器周辺の床に落ちていたものを取り付けて試運転を行ったこと。
Aがグラインダに取り付けたといしは、別の作業者が以前に廃棄し、放置されていたものであった。

2.廃棄物保管場所の容器に蓋がなく、廃棄されたといしにも廃棄品であることを示す表示等が行われていなかったこと。

3.グラインダには、鋼製の覆いが設けられていたが、覆いの範囲が狭く、約240度にわたって、開口部となっていたこと。

4.Aに対して、といしの取替え及び取替え時の試運転の業務についての特別教育を行っていなかったこと。

【対策】

同種災害の防止のためには、次のような対策の徹底が必要である。

1.摩耗したといしを交換する際には、必ず新品を使用するとともに、といしに表示された最高使用周速度がグラインダの回転数に適合していることを確認して取り付けること。

2.廃棄物保管場所の廃棄物は、長期間放置することのないように整理・整頓を徹底しておくこと。廃棄物を入れる容器は、この中から廃棄されたものが飛び出すことのないように蓋付のものとし、廃棄物自体にも表示を行う等により、誤って使用されることがない措置を講じること。

3.グラインダの鋼製覆いは、研削盤等構造規格に適合し、できるだけ開口部が小さくなるものを設けること。

4.といしの取替え及び取替え時の試運転の業務を行う作業者には、法定の特別教育を行い、外観検査や打音検査また安全な試運転の方法等についての知識を習得させること。

 

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