メニューボタン

第1章 丸のこ等に関する知識①

1.丸のこ等の構造及び機能等

丸のこ等とは、円形の「のこ刃」を電気モーターで回転させ材料を切断する電動工具です。直線切りに関して手動工具の手のこやジグソーより、遥かに早い時間で切断出来ます。

電源は、交流電源式と二次電池(バッテリー)方式があります。

丸のこ刃は、直径100ミリから190ミリまでが一般的で他にも色々なサイズと種類があります。木材だけでなく、丸のこ刃を交換する事により金属・レンガ・コンクリート・タイル等色々な材料の切断が出来ます。

呼び名は他に、電動丸のこ・電気丸のこ・丸のこなどと呼ばれています。


丸のこ等は、主に木材を直線に切断するために使用します。切断の種類としては、縦引き、横引き、角度切断、傾斜切断があります。

(1)丸のこの種類

「丸のこ等」には、丸のこ盤、可搬式丸のこ盤、携帯用丸のこ、携帯用丸のこ盤が含まれます。

(基安発0714第1号)(4) また、教育の実施に当たっては、手持ち式の携帯用丸のこ盤に限らず、手持ち式の携帯用丸のこ盤をスタンドを用いて土場や作業床に置いて使用できるようにした「携帯用丸のこ」等についても、建設業等の現場において広く使用されていることから、これらに関する内容についても含めて教育を実施することが望ましいこと。

■教育の対象機器

 可搬式丸のこ盤 通称:ベンチ丸のこ、卓上丸のこ

 携帯用丸のこ 通称:丸のこベンチスタンド

 携帯用丸のこ盤 通称:丸のこ(一般的な手持ちタイプ)


■教育対象の「丸のこ等」と構造(参考:株式会社マキタ カタログより)

(2)丸のこ等の構造、安全装置等

ガイドラインは、携帯用丸のこをスタンドを用いて土場又は作業床に設置して用いる場合及び可搬式丸のこ盤を土場又は作業床に設置して用いる場合の構造、使用及び点検等に関する基準について定めたものです。

■構造に関する基準

携帯用丸のこ及び可搬式丸のこ盤は、次に定める構造を備えたものであること。


①回転部分の覆い

切削に必要な丸のこ刃以外の回転部分については、接触を防止するための覆いが設けられていること。

②反ぱつ予防装置

加工材、端材等の反ぱつを予防するための割刃を備えていること。

③刃の接触予防装置

手が丸のこ刃に接触することを予防するための刃の接触予防装置を備えていること。

④丸のこ軸の停止時間

丸のこ軸は、停止スイッチを切った後、惰力回転を5秒以内に停止させる機能を有することが望ましいこと。

⑤丸のこ軸固定装置

丸のこの取り付け、取り外しを行うとき、丸のこが回転することによる危険を防止する構造を備えていること。

⑥丸のこ締め付けねじ

丸のこを丸のこ軸に締め付けるねじは、締まり勝手であること。

⑦テーブル

イ テーブル面の平面度が容易に損なわれない強度を有するものであること。

ロ 定規を確実に取り付けられる構造であること。

ハ スタンドが確実に固定できるものであること。

ニ 作業が容易に行える十分な広さを有するものであること。

ホ 補助テーブルを使用できる場合は、確実に連結できるものであること。

⑧スタンド

イ 容易に曲がる等の変形を起こさない十分な強度を有するものであること。

ロ テーブルに確実に固定できるものであること。

ハ 土場又は作業床に固定穴等を用いて安定した状態で固定できる措置を講じられるものであること。

(3)動力部の構造

丸のこ等の動力部は、電動モーターが大半であり、モーターは整流子付き(カーボンブラシ付き)モーターが一般的です。

 

①カーボンブラシは消耗品なので、定期的な点検や交換が必要です。

②カーボンブラシの寿命は常時使用するとして50~100時間です。

③カーボンブラシの型番は名盤に記載されています。

・カーボンブラシは時々、取りはずして点検してください。カーボンブラシが限界摩耗線まで摩耗したら新品と取り替えてください。このとき、カーボンブラシがブラシホルダ内で前後にスムーズに動くか確認してください。新品と交換の際は、指定のカーボンブラシをご使用ください。

・ネジ回しでブラシホルダキャップをはずしてください。

・中から摩耗したカーボンブラシを取り出し、新品と取り替えブラシホルダキャップを組み付けてください。
カーボンブラシは2個で1組になっております。取り替える場合は、必ず左右とも同時に行なってください

(4)使用に関する基準

携帯用丸のこをスタンドを用いて土場又は作業床に設置して用いる作業、及び可搬式丸のこ盤を土場又は作業床に設置して用いる作業は、次に定めるところにより行うこと。


①機械の据え付け

据え付けボルト、釘等により土場又は床面に安定した状態で固定して使用すること。

②回転部分の覆い

切削に必要な丸のこ刃以外の回転部分は、確実に覆われた状態で使用すること。

③フランジの緩み止め

フランジの締め付けには皿ばね座金を用いて使用すること。

④丸のこ軸固定装置

丸のこの取り付け、取り外しを行う場合は、丸のこ軸固定装置を用いること。

⑤刃の接触予防装置

刃の接触予防装置は(2)③定めるところによること。

⑥ブレーキ

運転を停止したときは、丸のこの回転が5秒以内に停止したことを確認すること。

⑦アース

二重絶縁構造でない場合、感電防止のためのアースをとること。

⑧作業位置を離れるときの措置

丸のこの停止スイッチを押し、丸のこの回転が停止したことを確認した後、電源スイッチを切って離れること。

⑨削屑の除去

テーブル上及び床面に堆積した切削屑を除去するときは、機械の運転を停止し、丸のこの回転が停止したことを確認した後に除去すること。
作業の性質上運転中に除去するときは、除去ほうき、除去棒等の用具を用いて除去すること。

⑩修理等の場合の運転停止等

 

地域・講習・人数に合わせてすぐに予約可能

講習会を予約する

このページをシェアする

講習会をお探しですか?

 

受講者様のご希望に合わせ、以下のタイプの講習会もご用意しています

WEB講習
オンラインで会社や自宅で受講可能
出張講習
指定の会場へ講師を派遣いたします

▲ページ先頭へ